199個目のリリースはねじによる1曲17分の大作シングルです。
前々作
『スケッチブック』(MYWR-096)、前作
『ひだまり』(MYWR-165)と、日本語詞による優れたメロディーラインで歌われるオルタナティヴロックな傑作をリリースしてきたねじですが、今作はこれまでの作品と比べると一気に音色が増え、展開も複雑になったりと、ポストロック的、プログレ的、クラウトロック的な要素が強くなった作品となっています。
また、今回は2つの楽曲を1つのトラックにまとめた実験的な曲となっており、「夕」と「冬」という「ふたつの時間」を、特徴的な少年の様な無垢な歌声で描写しています。
とにかく注目するべきは、従来のねじの音楽のイメージを変えるような衝撃的なサウンドで、「夕」と「冬」をつなぐ中盤の転換点や、終盤のミニマルな展開など、聴きどころの多い作品です。
zipファイル(39.6 MB) 全1曲(18分)
Lyric「夕」
どこまでも続くよ まだまだ夕暮れだよ チャイムのせいで夜がせまる
また明日遊ぼう また今度遊ぼう そしてきっと居なくなってた
透ける紙なぞって 浮き出てきた気持ち わかってほしいのにすぐ怖い
どこから気がついた どこまで近づいた そのうち感じた何かでモノクロに
二人重なった 影はいびつだな チャイムが鳴る街二人出歩く
友達の恋を 君はよく話す 夢中な君に少し寂しく
かわいい猫だ 君は走り出す 手を引かれて一緒でまだ安心
夕ご飯のせい 街はいいにおい おかげで大人時間に戻る
あの頃に戻ったみたい お月様はのんびりで
「冬」
クリームパンを買ったから今日のお昼は甘くなれ
君の好きなフレンチトースト作るための食パンもあるし
楽しそうな親子連れにつられて買ったパンもある、でも
キラキラ銀色帰り道君が居ればと悔しいな
町全体がすっかり白に埋まりぼんやりして
家でまってる君の事考えてると なおさらぼんやり まるで雲の世界を歩いてるようだ
ふわふわで もふもふで 真っ白な塊をみてると 夏に君と食べた思い出のかき氷を思い出して
暖かくなった あの時は宝石みたいにキラキラしてた
家から覗いたこの銀世界で驚いた君の顔 忘れられないな
でもみんながはしゃぐ声に混じれないで 寂しいそうなきみを見て こころがくしゃくしゃした
もう何日も元気がない君の喜ぶ顔がみたくて 欲しがってたもの買って帰ろうと思ったけど
君と一緒じゃないと意味がないように思えて早く帰らなきゃて家路を急ぐ
扉を開けて迎えてくれてもうつむいても君は白く輝いてた
辛く寂しくひとり消えちゃいそうに思えても心配しないで誰かがいつも見つけてくれるよ
でも君と過ごす日々は白くてふわふわではかなげに消えてゆくから
夏にまたふわふわかき氷をこの悔しさと寂しさを食べちゃおうよねぇ とりあえずお昼にしようよ
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